平成27年1月1日(木)
「逆風の中、目指すは地道な地域医療」
院長 笹壁弘嗣
新年あけましておめでとうございます。
昨年は徳洲会にとって試練の年でした。選挙違反関係者は有罪判決を受け、メディアからは疑惑の資金を指摘され、グループの経営状態も悪化しました。厚労省の指導や国税庁の調査はこれからも続くことが予想されます。
当院を取り巻く環境も厳しく、慢性的な医師・薬剤師・看護師不足はもとより、人口減少と介護施設の増加による入院患者数の減少は予想を超えるものがあります。県内でも過剰ベッドが最も多い地域と考えられており、当院だけでなく、新庄最上地域の医療体制が今後大きく変わる可能性があります。
その中で、当院は地道に地域医療を行うことを目指してきました。医療は共同体が存立するための根本システムの一つであり、市場原理や空虚な宣伝が入り込んではなりません。他の医療機関とも連携して、地域のニーズに応えるように、ひたすら地道にやっていくしかありません。
今年もよろしくお願いします。
健康友の会
会長 柿崎孝一
新年あけましておめでとうございます。
皆様におかれましてはつつがなく新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
ご承知の通り、昨年来、我々生活者を取り巻く環境はますます変化の激しい時代を迎え、世界情勢は全く予断の許されない状況でございます。また、日本の国内だけを見ても雇用問題、景気問題、年金問題と難問が山積しておりますが、まずはこうして無事に新しい年を迎えることができたことを感謝する気持ちだけは大切にしたいと思っております。
もともと正月は、お供えをし、歳神様をまつる儀式であり、この一年の豊作と、家族の健康を祈るための儀式です。正月を迎えることが一つの区切りであり、昔から正月を迎えると、無事に新しい年を迎えたことを心から喜び、歳を重ねてきたのではないでしょうか。
こうした大変な時代だからこそ、改めて日本の暮らしの良さや伝統を見直し、この新しい年を一緒に迎えられたことを、率直に感謝したいと思います。
次の世代や、百年先、千年先の命まで、我々が育ってきた自然環境や歴史や文化を次の世代へ残すためにも、我々に課せられた責務ではないでしょうか。
皆様にとりまして、この新しい年がより佳き年でありますよう心から祈念いたします。また、今後とも本会に対し、ご理解とご協力を賜ります様お願いいたし、私からの新年のご挨拶とさせていただきます。
「前進あるのみ!!」
看護部長 安食るみ
新年明けましておめでとうございます。
皆様におかれましては、つつがなく新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。
旧年中は一連の徳洲会の問題で皆様には多大なご迷惑をお掛け致し、大きな不安を与えてしまいました。正直、私どもにとっても不安な一年のスタート、そして信頼回復へのスタートでもありました。「信頼回復のために何ができるか、何をすべきか。それは今まで通り、自分たちが行ってきた医療・看護・介護を、患者さんそして地域の方に提供していくこと。」と院長の言葉を受け、職員一同気持ちを強く持ち一年を過ごしてきました。これからも、この思いを持ち続け前進して行きたいと思います。
周辺の介護施設の増加や人口の減少などの影響もあり、入院患者数の減少という厳しい現状はありますが、苦境を一緒に乗り越えてくれた職員と共に、他の医療機関と連携し、より一層地域医療の充実に努めていきたいと思います。
本年もよろしくお願いします。
「最上の医療福祉がより充実する将来に向かって」
事務長 成田政彦
昨年は事務長という立場で病院の経営を預かる者にとってはハラハラする1年でした。
病院の収益は、外来患者さんや入院患者さんを治療して入ってくる保険収入、患者さんご自身からいただく個人負担分で成り立っているわけなので、患者さんの数が減少すれば収入も減ります。
昨年までの入院患者数を見てみると、平成22年には一日平均229人の患者さんが入院していたのが平成26年には166人にまで下がってしまいました。
これだけ減少した要因は当院自体の問題(医師不足など)ももちろんあるとは思いますが、一番大きな要因は介護施設が増えたことではないかと考えております。
平成22年から昨年まで、当グループで開設した梅花苑や「ふきのとう」も含めて、最上管内と尾花沢・大石田で計25施設が新規開設もしくは増床し、合計512床が増えました。
当院のように急性期の治療もするけれど、慢性期の患者さんも入院している病院には特養待機者も入院しているので、そのような患者さんの受け皿が増えることは喜ばしいことではありますが、その分、入院患者さんが減り、収益も減少するという結果になります。
今後、施設入所中の方や自宅療養中の方々のために、訪問看護・訪問リハビリなどになお一層、力を入れていきたいと思っております。
新徳新聞 第65号より